感想:RC5 ‘Yanni Live At The Acropolis’

yanniRecord Club 5が終わりやした。
僭越ながら私的感想を書かせて頂きます。

始まる前は、トータスが参加なのでポスト・ロックよりのサレオツなサウンドに、ギターノイズがのったりBeckのまろやかなヴォーカルがのっちゃったりするのかなウフフと思っていたが、終わってみればトータス参加曲は2曲のみ。

凄腕スタジオミュージシャンたちが予想外に活躍し、むしろBeckやサーストンがサポートのような感じだった曲もあり。彼らスタジオミュージシャンズのことはもちろん微塵も知らなかったが、雰囲気からして場数もりもりな感じ。ちょっとのことじゃ動じないぜな安定感たっぷりの演奏で、メロディアスで、まぁわりとオーソドックスな展開の曲もあったけど、聴き応えのある大人なレコクラだったのではないでしょうか。我らがオルタナキッズ(大・小)の傍若無人のギターやヴォーカルが、いい感じにぶっこわしてたしね。

ですがわたくし、ポスト・ロック的な音を期待してたし、トータスが関わった2曲の路線の方が個人的には好みだったので、正直残念なところもあり。ま、それはそれ。あれはなに。

私的なハイライトは、Beckが高い声だしてた5曲目の「Acroyali/Standing In Motion」かな。ああいう強弱と切り返しで構成された曲が好きだし、なんつってもBeckの声が好きなので、あの曲は高得点です。ぽよよんとしてるし。ドラムとベースもいい感じにBeckに寄り添ってるし。Beck的飄々度の高い曲っす。

なんでしょうか、今までのレコクラでもそうだったけど、やっぱBeckが中心になって作ったんだろうなという曲(まったく予想でしかないけど)がやっぱ好きだよね私。たとえばRC1とか、RC3の最後の2曲とかさ。前回のRC4はそういう曲がほとんどなかった。でも、全曲をBeckが細かいところまで仕切るのは不可能だろうし、レコクラのコンセプトとずれるだろうからそれは望んではないけれど、Beck味の濃い曲がもうちょっと多くてもいいのにな〜と思うのであります。

最後の曲も良かった。待ってましたのサーストンの泣かせるギター。Sonic YouthサウンドにBeckの声がのるってのは、RC5についての最初のニュースが上がった時からずっと楽しみにしてたことなので、その期待がようやくかなったって感じ。疾走感があるのに果敢ない感じのギターサウンド。泣かせるね。

……インストのアルバムをノイズギターや即興の歌でカバーするという、ハプニング上等な今回のレコクラ。サーストン&Beckというオルタナキングの夢共演!…のわりに、スタジオミュージシャンズがとても印象的でした。…わたくしと致しましては、Beckとサーストンがいちゃいちゃしてるのをもっと見たかったよ。と。
 
 
  ★★★ Santorini
  ★★★ Keys To Imagination
    ★ Until The Last Moment
  ★★★ The Rain Must Fall
 ★★★★ Acroyali/Standing In Motion (Medley)
   ★★ One Man’s Dream
  ★★★ Within Attraction
   ★★ Nostalgia
  ★★★ Swept Away
 ★★★★ Reflections Of Passion
 
 

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