本日発売されたThurston Moore ‘Demolished Thoughts’ 国内盤、まずは仕様から。
紙ジャケ、歌詞とアートのブックレット、ママの写真、ライナーノーツはサーストンの前衛的レコーディング日記の和訳(後述します)、歌詞の日本語対訳(ボーナストラックは省く)、そしてCDを外すとWOW! そこにはBeckちゃんたちのお写真。青いお靴を持ってるわ!きっと裸足ね。(写真はクリックで拡大するよ)
クレジットにはプロデュース、アレンジの他、「 Beck Hansen – synths, vcls, bass 」とある。ギターは弾いてないのかな?
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で、聴きまして。
少し歳をとったサーストン少年が、優しく穏やかにペーソスを奏でた、とても美しいアルバムです。
清々しく、時に不気味な弦のアンサンブルは、サーストンのソロ前作 ‘Trees Outside the Academy’ でも聴くことができるが、今作は、それに広がりと明るさが加わった感じ。まあ、全体的に、前作(というか全作)と大差はなく、曲調も相変わらずなサーストン節なのだが、雰囲気はすいぶん違う。前作が窓のないクラブでの演奏だったら、今作は天井の高い、光が差し込める石造りの室内にいるようなイメージ。どこまでがBeckの仕事なのか分からないけど、この広がりや優しさを作ったのはBeckの御技なのかなーと思う。
前評判、もしくは売り文句として「サーストン版Sea Change」と言われてるけど、Sea Changeの魅力である情景的なストリングスや、”今まさにどん底”的な深い悲しみは感じられない。サーストン特有のペーソスはあるけど、私は恋がはじまる様なほろ苦くも明るい印象もうけたよ。Beck+ストリングスってだけで、Sea Changeに当てはめちゃうのは安易だよ。Sea Changeより全然前作に近いよ。(ま、いいけど)
“Circulation”の後半の疾走感は素晴らしいね。Beckのアイデアかは知りませんが、他の曲でもやたら長い前奏や後奏があり、レコクラのようなプレイヤー同志の一体感みたいなのが感じられて、聴いてて気持ちがいい。「あれ?この曲さっき聴いた?」的なデジャヴも随所におこるが、いいじゃない、そこはSonic Youthメンのアイデンティティーさ。Beckがこそっと入れたようなの控えめな電子音もセンス抜群。よく聴くと随所に小道具や飛び道具が仕込まれてて、にゃるほど、Beck先生、いい仕事してます。
意外なことや、大きい変化はないアルバムだけど、サーストンのソロを始めて聴く人にはとっても新鮮だろうし、そうでなくても長く聴ける、いいアルバムだと思います。
ボーナストラックが一瞬Beckが歌ってるかと思ってびびったよ!(もちろんサーストン)
ボートラ、かわいい。
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ライナーノーツのサーストンの前衛的レコーディング日記ですが、原文はこれ。
途中まで訳したんだけど、文がアートすぎて途中で断念してたんだよね。うれしいわ。
きっとほとんどが創作だと思うけど、Beckの描写がいちいちおかしい(いや、文全体が滅裂なのだが)。「ベックは片方の手でハンドルを操作し、もう片方の手で頭に付けたムチ型のマイクを調整」とか思わず想像してしまう(もちろんBeckはサングラス)。あと、「サーストン、アルバムをプロデュースしてやるよ」の部分、原文が “yes. Thurston. i. will. Produce. Yr. record.” ってなってて、このピリオドはBeckさんのゆっくりとしたしゃべり方を表現してらっしゃるのかしらと思ったり。サーストンのBeckへの愛がかいま見れる気がしますアハン。
…1日目としてはそんな感じでしょうか。
わお!サプライズ!ニクい演出じゃないか♪
隣にいるのは誰?ココちゃんか?(←見た事無いけど)
すぐSea Changeを引き合いに出すよね。
Ramonaも言われてなかったっけ?
いんですけどね…。
>「あれ?この曲さっき聴いた?」的なデジャヴも随所におこる
1回しか聴いてないけど、アタシもそれ思った。フフ
でもすごいこのアルバム好きかも〜
早くライナーノーツ読みたい。買いに行かなくっちゃ〜
●コサメさん
LPのジャケットの中身が気になるところだね。
この写真つかってて欲しいわー。
隣にいるのはたぶんハープかヴァイオリンの人かな?
ちなみにココちゃん↓
http://www.contactmusic.com/photos.nsf/main/kim_gordon_5457264
似てるのか似てないのかわかんない。
きっと何か知ってるものに当てはめたがるんだろうね。
自分もそうだけど。でもSea Changeは意義ありだなー。
引き合いに出さなくてもいいアルバムなのにさっ。