Rework_の感想を少し

Rework_Philip Glass Remixes」の CD が届きまして。
 
amazon や、へたすりゃオフィシャルでも「Rework: Philip Glass Remixed」という表記だったけど、CD ジャケットでは “Remixes” と書いてあり、情報が適当に混乱している様子です。

全体的な感想はというと、取っ付きにくいかもしれない Philip Glass の音楽を、普通にカーステレオでも聴けるくらいにそつなくにポップにきちんとまとめた という印象。特に驚きはないけれども、面白くないわけじゃない… うん、リミックスアルバムにしてはなかなか聴き応えのあるアルバムなのではと思います。

やっぱり断トツで素晴らしいのは Beck のリミックス “NYC: 73-78” ですよ。
(以下、褒め倒します)
 
約21分という前情報が出たときから断トツ素晴らしいのは薄ら分かっていたわ。曲の長さ抜きにしても、Beck のリミックスだけ毛色が違うよね。Beck だけ「Remix」の定義が違う気がする。“Harry Partch” と同様の「分解、自分の味をプラスして再構築」という技法だけど、“Harry Partch” より真面目に、そして Glass の眉間のように深淵で、もちろん洒落っけも忘れない、気合いの入ったかっちょいいリミックスになっていると思う。元曲さっぱり分からないけどね!

毎度のことだけど、音の切り替えがすごいっす。突然スイッチするんだけど、それが絶妙に気持ちいいんだな。展開が小気味いいうえに無駄な反復も一切ないので、21分でも全くだれないしね。ちょこっと入るドラムとか、すげー低音とか、随所でにくい仕事してますわ(いつもだけど)。

そして一際印象的なのは、Beck が3人くらいでハーモニってる最後のパート。アコースティックの中に電子音が通り過ぎるなどの小技はもちろん、エコーな声の中に生っぽい声がスライドしてきたりなど、魔法がかったレイアー感にうっとり。それに加え、まろやかハスキーなBeckの声はとても味わい深く、五臓六腑に沁みわたるわぁ…。ヘッドホンで聴くとトリップ感が増強されて楽しい。、、、いやはや、かっこいいっす。

 
こういうバチギメな曲を聴くと、もっとリリースしてよ先生よぉ と突っ伏して泣きたくなりますが、JMJ が言うには Song Reader とは別の「ずば抜けていい」アルバム?が進行中らしいので(しかもかなりの曲数が生まれてるらしい)、じっと待ちますよ。待ちますとも。
 
 

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