ちょっと前になりますが、ホームレスを救済・支援するロンドン発祥のストリート誌「THE BIG ISSUE」に Beck のインタビューが載りました。自分の16歳の頃を振り返える “LETTER TO MY YOUNGER SELF” という連載で、対談形式ではなく、Beckが語っている風の記事になっています。
BECK INTERVIEW: “THE WHOLE SLACKER THING WAS INCREDIBLY CONDESCENDING”
パーソナルな素敵な内容だったので、後半のみ訳しました(前半はマシン翻訳でもなんとなく分かります)。訳はお手伝いしてもらいましたが、私が訳した箇所もあり、相変わらず危なっかしいです。ウフ
前半は16歳の頃の話をしています。
学校に居場所はなく(クラスで唯一の白人だった)、小さなアパートに家族で住んでいたので、家にも個人的な空間はなく、ずっと図書館に入り浸っていたこと。その図書館で色んなことを学んだが、火事で失い泣いたこと。ギターを始め、シンプルな曲をたくさん書いていたが、多くの反感にあったこと。孤独。誰かのいらなくなったチケットで手ぶらでロンドンに渡ったこと。そこでの経験は自分に大きな影響を与えたことなど。
以下は後半の訳です。(長いので折畳みます)
「ティーンエイジャーの頃に体験したことがその後の人生を覚悟させたとは思わない。特に世間に注目され、それにどう対処すればいいか全然分からなかった。それは本当に過酷な試練だった。それが狂気のように感じた期間があった。街から街へ、ツアーの毎日でね。呼吸する時間もなかった。しばらくして、僕は5年の間そこから脱することにした。ツアーにも行かず、レコードも出さず、僕はただ自分のコミュニティーの中で過ごし、子どもたちを育てた。それは僕にとって本当に重要だった。」
「もし、ヤングBeckと話せたとしたら、自分の直感を信じろ、他人の大きな声に耳を傾けてると自分を見失っちゃうよ、って今なら言うだろう。それから気楽にかまえろとも言うね。どんなに成功してもたくさんの悲しみがあった。だからいつも埋め合わせをしようとしていた。ぜんぜん成功しそうにないレコードを作ろうとしたりね。とても複雑な生き方をしていた。今は自分がやりたいことをやっているし、それが奇抜だろうが王道だろうが気にしていない。上手くいくこと、これだけしか気にしていない。」
「80年代終わりから90年代始めにかけて、報道は、若者をどう表現して、真実はどうなのかという点で本当に分裂していた。公民権運動やっていた人たちで、前世代のカウンターカルチャーのメンバーである年上世代は、ぼんやりした怠け者と言っていた。僕たちの表し方はとってもずれてて、理解できない体制側が否定的に若者を描いた60年代のひどい映画みたいだった。今、同じ事が起こっている。80年代後半は若いということはつらい時代で、本当にいろんな異義が唱えられた。当時、最も伝説的な子供は映画「エクソシスト」のリンダ・ブレアだった。僕たちは祝福された時代に生きてなかったんだ。僕が知っている殆どの人たちは最低賃金でつまらない仕事をしていた。みんな仕事を持っていて、得られるものはなんでも受け取った。金は無かった。スラッカーたちは非常に慇懃無礼で、そして間違っていた。それが世代全体を社会の端に追いやっていたんだ。」
「子どもたちがまだ小さい頃は時が経つのをとても意識した。その時がとても早く過ぎ去るのを知っていたから目を見張っていたんだ。時を遡って好きな時代で再び生きることができたとしたらその時を選ぶね。一生懸命がんばってもその時はとても早く過ぎ去ってしまうんだ。僕は停止して、できる限りあたりを見回すことを自分に思い出させた。時々覚えておくことが難しくなるけど、忘れ難いモノ、二度と同じでないモノを見いだそうとしている。心に留めておけるようにね。自分に言い聞かせるんだ。この子は一度きりしか7歳じゃないんだ。振り返れば、12歳になってるよ、ってね。」