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おうちでパフォーマンス映像 by Hedi Slimane

CELINE の Instagram で展開している映像シリーズ「CURATED BY HEDI SLIMANE / PORTRAIT OF A PERFORMER」。これはアーティストやミュージシャンが自宅などで行ったパフォーマンスの様子を、 Hedi Slimane がかっちょいい映像にして配信するという企画で、これまで Joan Jett や Josh Homme などの映像が公開されています。それに Beck が登場しました(期待してた!)。

Beck は “Sleeping Bag” を弾き語っています。この前ストーリーにのせた “I Am The Cosmos” と同じ日の収録だと思いきや、5月8日の映像って書いてますね( Cosmos は4月24日)。ふむむ。最後の歌詞を ‘tomorrow is just another crazy scam’ から ‘tomorrow is just another day away’ に変えてます。素敵です。


 

Beck と Hedi Slimane について

Beck と Hedi Slimane がいつから仲良しなのかは知りませんが、ファッションデザイナーであると同時に優れたフォトグラファーでもある Slimane が2004年に発行した写真集「Stage」に登場したのが私の知っている最古の記録です。

Slimane は当時 Dior Homme のデザイナーを務めており、Beck もちょくちょく Dior を着用しておりました。どっちが先かわかりませんが、Dior Homme の SS2005 のショーの音楽を Beck が担当しています。

とても美しい曲です。聴く曲が思いつかなかった時に再生するととても満足度が高い。この曲(いわゆる “Dior Theme”)は、のちに “New Round” や “Cellphone’s Dead” などの曲に再構築されています。

その後はちょくちょく写真を撮られたり、ロールスロイス好きな Slimane のために Beck がエンジン音を録音したりするなど、切れ間なくコラボレーションを続けていました。エンジン音は今もこちらで聞けます。
Slimane が撮る Beck はいつも静かで儚い

そして SAINT LAURENT に就任した Slimane は SS2013 のコレクションで Beck をキャンペーンボーイ(ボーイ?)に起用、大々的に公然と仲良しっぷりを示しましただ。

表参道ヒルズの SAINT LAURENT の店舗にまさかの Beck ドーン

この年から Beck(とバンド)のステージ衣装は SAINT LAURENT 一色になり、スキニーパンツは Beck のトレードマークになりました。

初めて SAINT LAURENT を公に着用したのは Sound And Vision の時です多分。

 
どっかで Slimane も言っていた気がしますが、Beck はハイブランドをとてもカジュアルに着る。着てるそのジャケットが100万円するようには全然見えない。全身ハイブランドなのに(良くも悪くも)キメてる感じがほとんどしない。でも服とはきちんと打ち解け合ってる感じがするんだなー。高価な服でも敵わないゴールデンな何かが Beck にはあるのだろう(超独り言)。

 
2018年に CELINE に就任したHedi Slimane。これにて3ブランドに渡り Beck のスタイリングをサポートしていることになります。かっちょいいお洋服を着せてくれるだけじゃなく、キレイな映像や写真も撮ってくれる貴重な存在です。いつまで CELINE にいるのは分かりませんが、Hedi Slimane スタイルのスリムでかっけーイカした爺さんになった Beck を見てみたいので、末長くデザイナーを続けていただきたいものです。

2004年の Beck(ナイスヘアー)と Hedi Slimane(目が合ったら最後)。

Instagramライブに登場、及び公開されたライブ映像について

Radio.comのInstagramライブに登場

Radio.com(日本だと Radiko みたいなインターネットラジオ配信プラットフォームかな?)が企画した、SNS のライブ配信を利用してミュージシャンとお話したりする「FANDEMIC」というシリーズに Beck が出るそうです。これは、LA 時間で1日のお昼、日本時間で2日午前4時(うっ…)に、Radio.com の Instagram でライブ配信されます。トークのみで、何か歌ってくれたりはしないと思います。ホストは Megan Holiday さん。多分アーカイブが残ったりはしないので、リアルタイムで見るっきゃない! Radio.com では Beck への質問を受け付けています(インスタにコメントしてって)。本当に質問コーナーがあるのか、実績からいって怪しいところですが、Beck 本人から近状を聞けるありがたい配信です。それも自宅からね。楽しみ!

過去のライブ映像が続々配信

Stay Home な世界になってから、過去のライブ映像が続々配信されています。ここでこの度公式に公開された/公開される Beck のライブ映像をまとめておきます。そんなにないけど。

<公開予定>
延期になった Shaky Knees Music Festival は、開催予定日だった5月1〜3日に、過去の出演者のライブ映像を公開します。Beckの配信は3日(日本で4日)、時間はまだ未定です。2019年に出演した時の映像だと思います(セットリストは当時の記事へ)。世に出回ったことがない映像です。1回こっきりの配信なのでリアルタイムで見るっきゃない。

 
<公開中>
We Love Greem 2018(当時の記事はこちら
フェスには珍しいまだ日のある時間帯のライブです。Jason の誕生日らしく、ハッピーバースデーを歌ってます。

Ancienne Belgique -2018/6/5 ベルギー公演(当時の記事はこちら
単独では珍しくライブ配信があったライブです。30分の映像が Youtube にありましたが公開されたのは1時間半のフルセットです。遠方からのショットが多め。“Raspberry Beret” がとても良いです。

2015 Rock & Roll Hall of Fame Induction Ceremony – “Satellite of Love”
この度 HD で公式に公開です。Nate Ruess(とロジャマニと Jason)とのパフォーマンス。飾り気のない素敵なカバーです。

 


Youtube に元々あるプロショットのライブ映像から比較的きれいな高解像度のものも貼っておきますので、眠れぬ夜にどうぞ。

KCRW スタジオ・ライブ – 2017
「Colors」がリリースされた時のライブです。

iTunes Festival London – 2014
ちょい前の旧Beckバンド。

Live at Union Chapel – 2003
言わずもがな、絶対テストに出るタイプの必見ライブです。ちょっと荒いけど、未見の方はぜひ。HD で出ないかなー

Live In The Lounge – 2019
ゆるゆるのアコースティックライブです。

iHeartRadio ALTer EGO 2018
短めのセットです。

とりあえず以上です。

by Stefan Ruiz

公演キャンセルに伴うBeckからのメッセージ

Beck は4月24日に Pharrell 主催のフェス、Something In The Water に出演し、その後ヨーロッパツアーを行う予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で、すでに Something In The Water は来年にリスケされ、そして昨日、ヨーロッパツアーの単独公演初日であるアイスランド公演がキャンセルされました。Beck からのメッセージ付きです。

こんにちは*

チケットを購入したすべての人、そして僕のバンドとクルーの安全のために、やむを得ず、Laugardalshöllin での6月2日のショーをキャンセルすることを決定しました。

これは驚くことではないことだけど、アイスランドへの初めての訪問を遅らせなければならなかったことに、残念な気持ちでいっぱいです。

どうか元気で、無事でいてください。 ソーシャル・ディスタンスを縮めることができるようになったら、みんなと会って一緒に祝うことを楽しみにしています。

ありがとう*

Beck Hansson* えーと、Hansen

※ Góðan daginn はアイスランド語で Hello の意味
※ Takk fyrir もアイスランド語で Thank you の意味
※ 北欧っぽく最後に son つけてみた

Beck がメッセージをくれたのは、このパンデミックが表明されてから初めてです。Instagram のストーリーはたまにアップされているので(誰かのリポストだけど)、無事でいることは承知していましたが、こうしてお言葉を発信してくれるとやはりうれしいですね。

Beck も、皆さんも、どうか元気で、無事でいてくださいね。

ちなみに、1月下旬に行なわれた Prince のトリビュートコンサート「Let’s Go Crazy」は、4月21日の Prince の命日に CBS で放送することが決定しました。放送後にきっとどこかで見れるでしょう。楽しみ!

ちなみに一番上の写真は何となく Isolation な若 Beck( Stefan Ruiz 氏撮影)

by Rii Schroer

2019年を軽く振り返る

Night Running ツアー

Cage The Elephant、Spoon のお三方に若手バンド1組を加えた4アクトで、1ヶ月半アメリカ各地を回りました。プチフェス形式は初めての試みでしたね。若バンド及び Spoon の時間帯にお客が少なかったりなど問題点もあったかと思うけど、バンドの皆さんの様子を見ても、お互い刺激しあった楽しいツアーだったのではないでしょうか。Beck は Matt とあんな風に馴れ合うなんて想定していたかしら?
Beck バンドとしては、Colors ツアーのベテラン勢に加え、Marc Walloch(ギター)、Cal Campbell(キーボードなど)が参加しました。控えめながら良い仕事をしていました。このメンバーで Paisley Park でセッションしたりもしました。

2019年のリリース

今年は何と言っても「Hyperspace」のビッグ・リリースがありました。各メディアの Album of the year にはあんまり食い込むことができませんでしたが、それはいつものこと。個人レベルでは好意的な評価が多く見受けられた気がします(適当)。
その他には「Paisley Park Sessions」、カバー7インチ、“Tarantula”、“Super Cool”、“Night Running”、Jenny Lewis のプロデュースなど、コンピやコラボもぼちぼちありました。

その他の出来事

ファッション的には、GUCCI をよく着てましたね。ミラノ・コレクションに顔を出したりさ。なぜ GUCCI なのか良くわかりませんが、2018年の年末にやった GUCCI 主催のイベントに出たのが最初だったと思います。CELINE を着始めたりと、引き続き Hedi Slimane もお召しです(やっぱスキニーがお似合いよ)。あと丸いサングラス、じゃらじゃらブレスレットをアクセントにしてました。
また、「Colors」でグラミー賞のいくつかの部門を受賞しました。プライベートではビッグな別離もあったりと Beck 的にはターニングポイントな年だったかもね。


 
来年は何をしてくれるのでしょうか。「Hyperspace」でこぼれた曲を EP で出すようなことを言ってましたが、結局いつものダスダス詐欺になるのかしら…。出してくれると生き返るんだけどなー私が。今年はアルバム外でも変化球的な曲が多かったので、来年は直球ド Beck な曲がもっと聴きたいなー ナー

すでにヨーロッパでのフェスの出演がぼちぼち決まっています。ツアーが組まれるのか分かりませんが、「Hyperspace」をどのように見せてくれるのか(そもそも見せてくれるのか)楽しみです。


 
HAMBECK は年明けに15周年を迎えます(来年こそ15周年です)。ベクベク言い続けて15年。大きな不運もなく、実にラッキーな15年でした。これからもこのラッキーが続きますように、Beck を追いかけ続けられますように、神のご加護がありますように、あなたの願いが全て叶いますように、粛々と、過ごしていきたいと思います。

今年もご愛顧ありがとうございました。

よいお年を! ゴーン

From Getty Images

SiriusXMに出演

Beckはアメリカ衛星ラジオ SiriusXM に出演し、インタビューとライブ・パフォーマンスを行いました。放送はすでに終わってますが、SiriusXM は有料だし結局日本からでは聴けません。SiriusXM の Facebook がライブ映像を1曲アップしています。“Saw Lightning” です。

インタビュワーは Rolling Stone 誌の有名ライター David Fricke 氏。楽しいインタビューだったらしいです噂によると。ライブは1曲だけじゃないだろうし、あとでどっかで公開してくれないかしら…
上の写真は Getty Images より。